一昨日は「成功の反対」
http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120627
昨日は「失敗する勇気」
http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120628
2日続けて「失敗」について考えてみた。
今日も続けたい。
シリコンバレーでは幾つ会社を潰したかが自慢話のネタになるという話を聞いたことがある。
会社を起こし、経営を行うも生き馬の目を抜くような激しい競争、恐ろしいほどのスピードで進化してゆく技術、移りゆく顧客の嗜好、人材獲得合戦他の結果、会社を倒産させてしまう。
大きな失敗である。
しかし、その失敗は単なる失敗ではなく、貴重な経験であり、企業再建や新たに起業する時の財産になるという考え方が広く普及している。失敗が、言わば、勲章のような輝きさえも持っているということ。
会社を倒産させるというのは小さなことではない。とは言え、起業されたばかりのIT企業の規模は小さなものであろうし、顧客やそこで働く従業員、家族へ与える負の影響は限定的なことが多い。起業家としての、経営者としての責任はあくまで有限であり、日本のような無限責任が背負わされることがないという仕組みの違いも大きい。
それでもここまで失敗が賞賛されるというのは文化の違いも大きいのではないか。
幾つか思い当たることをたぐり寄せてみる。
加点主義と減点主義
褒めることと謙遜すること
個人主義と全体主義
狩猟民族と稲作文化
国の成り立ちと歴史の違い・・・
いずれにせよ、失敗を恐れて挑戦をしない人の多い社会と挑戦に伴う失敗がその後の人生の足枷とならない、いや、賞賛さえされる社会とでは自ずと活気が違ってくるはず。
それが我が国の「失われた20年」の原因の一つと感じるのは私だけであろうか。
その考えに賛同することによる失敗は真の失敗ではないことを付け加えておきたい。