心からのおいしさ

近くにあるのに一度も行ったことがなかったファミリーレストランに入ることになった。



ちょうどお昼時で駐車場は満杯、客席もほぼ満席で賑わっていた。



洋を中心としたメニューは思ったほど種類は多くなく、所々混ざった和の料理は申し訳ないほど食欲をそそる写真ではない。



値段も安いイメージがあったものの一品一品の値段を見比べると思っていたほど安くもない。(確かにベーシックなメニューは安いけれど、実際に売りたい、オススメの料理は写真の大きさも表示の仕方前面に打ち出されていて、値段もそれなりの金額設定になっている)



どうしてこんなに繁盛してるんだろう?



それが正直な感想だった。



それが少しずつ変わっていく。



「おいしい水」と書かれたセルフの水は確かにおいしい。



注文品が届き、食べ始めると期待に十分沿う美味しさ。



何より働いている人たちの感じがとてもよい。待ち時間もでき始めて忙しく立ち回っているにも拘らず一人ひとり笑顔で溌剌としていて気持ちがいい。



一時業績が厳しかったすかいらーくグループが好調の波に乗っているのは、自社工場など世界規模のマーチャンダイジングの確立やダイナミックなブランド転換の推進、通販事業への参入などもあるのだろうが、やはり現場レベルで商品の質の向上(メニューを減らしても)や接客マナーという飲食店の基本を目に見えるレベルで変化させられたからだと納得した。



気になってあとからHPを確認してみた。社長からの「ごあいさつ」を一部抜粋する。



 当社は「価値ある豊かさの創造」という経営理念、「ひとりでも多くのお客様に、安くておいしい料理を、気持ちのよいサービスで、清潔な店舗で味わっていただく」という指針のもと、従業員一丸となって、それぞれの地域で皆様に喜ばれ、なお一層必要とされるお店づくりを目指してまいります 以上



今回食事をしたファミリーレストランはガスト。



ガスト(gusto)の意味は、



【名詞】【不可算名詞】 イタリア語
(飲食をする時に感じる)心からのおいしさ; (何かする時の)心からの楽しさ[喜び].



社長の方針とお店の名前と現場が同じ方向を向いて努力している組織は清々しく、強い。