便利なサービスを止める理由

 
しばらく前のこと。
 
 
テレビ東京系列のカンブリア宮殿ロイヤルホストが取り上げられていた。
 
 
15期連続の売上減から立ち直り、変革を続けているファミリーレストランの老舗。
 
 
新規開店のお店でファミリーレストランに付き物と言ってもいい2つのサービスを止めるという。
 
 
1つはドリンクバー。
2つ目は各テーブルに置かれている呼び出しボタン。
 
 
お客の立場から便利と思えるサービスを止めるにはそれなりの理由と覚悟が要る。
 
 
それは「おもてなし」であり、「気遣い」であり、「心配り」だった。
 
 
ファミレスにつきもののマニュアルによるサービスから脱却し、1ランク、2ランク上のサービスをすることが狙いであり、そこで働く人たちにはそれ相応のスキルと覚悟が求められることは間違いない。
 
 
印象的だったのは、そこでアルバイトとして働いている人が常にお客の動きや希望を察知しようとしていたこと。その方が楽しい、やりがいがあると言っていたこと。
 
 
工場でベルトコンベア上に流れてきた部品をただただ組み立てるよりも一人が責任を持って全ての工程を行うセル生産式の方が効率も高く欠陥率が低いことが思い起こされた。
 
 
効率性→人間性→効率性×人間性
 
 
サービス業でも進化は続いていく。