欠乏症候群の治療法

 

あれが足りない、これが必要。あれもこれも欲しい。

 

我々の多くは欠乏症候群という名の病を患っている。

 

それは本能であり、進化へのドライバーであり、D NAに組み込まれた宿命でもあるけれど、

 

あたかも今がゼロで、そこからどうやって増やしていくかばかりを考えている。

 

だから、今持っているものがいざ失くなってしまうと、途端に慌てふためき、どれだけ自分が恵まれていたのかに気づくことになる。

 

失って初めて、今がゼロではなく、100であり、1000であり、万であることに気づく。

 

今いる場所が、今いる人たちが、今ある日常が、どれだけ恵まれているのか。

 

普通に働けることが、どこかに行けることが、健康でいることが、どれだけありがたいことなのか。

 

欠乏症候群の治療法は失うこと。

 

我々は学びの時を身を持って迎えている。