先送りという病

英語に”procrastinate”という単語がある。



「先送りする」という意味で私が侵されている病。



いつ罹患したのかはわからないけれど、随分前から発症していたようだ。



症状が軽い時にはさほど意識せずに済むものの時と場合によっては大きな問題に発展する。その度毎に治療しなければと反省するが、無意識のうちに不治の病と思い込んでいるふしがあってそれがいつまで経っても治らない根本原因なのだということにようやく気付いた。



先送りする理由は山ほどある。



中には正当性が高いものもあるけれど、ここでは問題としない。先送りする一番の原因はその問題、課題を正視していないから。忙しさにかまけてその課題の重要性や片付けたときの効果を考えず、放ったらかし(関西弁?)にしていることが大きい。



治療法は3つ。


1つ目はすべきこと、したいことを「見える化」すること。紙に書き出したり、ネットやスマホに入力したり。大事なことは締切を設け、常に確認すること。優先順位を意識すること。


2つ目は、優先順位を気にせず、目に入った瞬間取り組むこと。すべきこと、しなければならないことは案外取り組んでみるとすぐにできるものも少なくない。にも拘わらず優先順位をつけよう、後でしようと考えることで先送りになってしまうことがよくあるから。目の前に現れた瞬間片付けるという意識を常に持っていたい。


3つ目は、課題に取り組むスピードを常に意識すること。するべきことが山ほどあるとそれだけで取り組む気力を失ってしまいがち。逆にどんどん片付けられれば、スピードがスピードを呼び、あっという間にすべきことが終わることも珍しくない。



先送りという病は、ある意味、喫煙や生活習慣病と同じで治そうという強い気持ちがあるかないかが最も重要な要素という気がしてきた。絶対に治す!という決意を持ってすれば恐るに足らずではないか。



そう、自分と対決する決意を固めることが一番の治療法だと気がついた。



来年のノーベル生理学賞の候補になれるかもしれない。