もっとの罠

もっとの罠に嵌っていないだろうか。



何かができればもっともっと!



何かができなくてももっともっと!



そんな風に現状で飽き足らず常にもっともっとと言っていないだろうか。



欲を掻き立て、より多くのもの、より良いものを手に入れようと発展してきたこの社会。



気がつくと、



当たり前のように自分にも他人にももっともっとと言い続けていた。



資本主義というシステムの中で何の疑問もなく、いや、疑問を持つ間すら与えられることなく生存競争を走り続けてきた私たち。



一度スピードを緩め、



立ち止まり、



今まで走ってきた道を振り返り、



考える必要があるのではないか。



ここから進むべき道を。



進んでゆくスピードを。



走り続けていくうちに何処かが故障し、突然走れなくなる前に。