帰る場所


「今日はどこ?」


旅行中子どもたちが何度も尋ねた。


その度にGoogleマップを出しては今いるところと今日行く場所を指し示した。


毎日行く場所が変わり、食べるものも泊まるホテルも変わるのは旅の醍醐味。


だけど、それもこれも「帰る場所」があるから。


「流離い(さすらい)の旅人」


と言えばカッコいいけれど、帰る場所がなく永遠に彷徨い続けるのは現実にはしんどいし、哀しいこと。


それに、


「根なし草に」なってしまうことで何もできない人間になってしまいそう。


文字通り「ホームレス」となり、社会の落伍者というレッテルまでも貼られてしまうのではないか。


「帰る場所」があるからこそ旅ができる。


冒険ができるというもの。


今いるこの場所を大切にしたい。