キモの肝

 

「この表現、キモ」

「化学反応式が長くて、キモ」

「数学の式と解答が合わなくて、キモ」

 

最近の高校生はなんにでも気持ち悪いの略の「キモ」を使うらしい。

 

流行り言葉のように多用される「キモ」は時代の何とマッチし、表しているのだろう?

 

デジタルの世界、データ重視の世界は、情緒や感情、感覚を軽視する世界とも言える。

 

それに感覚的に抗う動きとは考えられないか。

 

人間らしさや人を大切にする、人間の尊厳に関わるささやかな反抗とは捉えられないか。

 

キモの肝は存外深いかもしれない。

 

キモいほど。