1円玉の行方

1円玉が年間に何枚製造されるかご存知だろうか。



財務省によると2011年度の一円玉の製造枚数は100万枚とのこと。1円玉だけとは言え、全国でたった100万円分しか作らないのかと思っていたら、案の定過去最高の製造枚数は1990年の約27億7000万枚。ピーク時と比べると2770分の1だ。



21年前と今とを比べて何が変わったのか。経済活動の波である景気を別にするとネットやIT革命が起こり、クレジットカードの利用が大幅に増えたこと、ICOCASuicaなどのIC乗車券、Edynanacoに代表される電子マネーが急速に普及したことが挙げられる。



確かに自分でも普通に使っているし、現金、特に小銭を持ち歩かなくてもよいのはありがたいこと。実際、駅構内のお店や自動販売機でIC乗車券を使うことが少しずつ増えてきているし、使える場所が増え続ければいつかは臨界点を超え、爆発的に広がることも十分に考えられる。



デビットカードは思うほど普及が伸びないようだが、電子マネーが拡がれば拡がるほど逆にデビットの利便性が注目され、急激に普及していくかもしれない。



ポイントのつくクレジットカードとの競争は厳しいとしても、一定の金額以上はクレジットカード、それ以下の金額はデビットカード電子マネーというような棲み分けがされるようになる気がする。



電子マネーやネット決済が本格的に拡がっていくと、



1円玉はどこへ行くのだろう。



近い将来その姿を見ることは無くなるのかもしれない。



コンビニやレストランのレジで簡単にできる寄付がなくならなければよいが・・・



それも簡単に電子マネーにとって代わられるか・・・



1円玉だけではなく、硬貨、紙幣自体が絶滅危惧種に指定される日もそう遠くないのかもしれない。