森が燃えていました
森の生き物たちは
われ先にと逃げて行きました
でもクリキンディという名の
ハチドリだけは いったりきたり
くちばしで水のしずくを
一滴ずつ運んでは
火の上に落としていきます
動物たちがそれを見て
「そんなことをして 一体何になるんだ」
と言って笑います
クリキンディはこう答えました
「私は私に出来ることをしているだけ」
この話は南米のアンデス地方の先住民に昔から伝わる逸話。
ハチドリは鳥類の中でも最も小さなグループで体重は20gにも満たない。
そのハチドリがどれだけ水を運んでも森の火事を消すことはできない。
だからと言って、自分に出来ることをしなくていいということにはならない。
一人でできることは限られている。
しかし、
その一人が何もしなければ何も始まらない。何も成し得ない。
一人で大きなことは出来ずとも多くの力を合わせることで出来ることは無限になる。
「ハチドリのしずく」をきっかけに森中の動物たちが力を合わせて火事を消したという物語をいつか聞いてみたい。
まずは自分がハチドリになる。