しばらく前にDari K(ダリケー)という名のチョコレートをもらった。
美味しかった印象よりも「いわれ」が興味深く、HPで調べたり、地球儀で確認したりしていつかここで書こうと下書きしていた文章をずぅっと放ったらかしにしていた。
インドネシアにアルファベットのKの形をした島があって、その島で取れるカカオを原料としたチョコレート。驚くことにインドネシアのカカオの生産量は世界でコートジボワールについで第2位(ガーナは第3位)だとか。しかもそのKの形をしたスラウェシ島はインドネシアのカカオ生産量の約7割を占めるという。Dariはインドネシア語で「~から」という意味で、"Dari K"は「スラウェシ島から」と訳される。
目を覚まされたのは東京テレビ系列の「ガイアの夜明け」でそのチョコレートと創業者が扱われていたから。
まず驚いたのは、いただきもののチョコレートがなんと1箱4000円もしたこと!(そんなに高いものならもうちょっと味わって食べればよかった・・・って、よく味わっても違いはよくわからない??? あ、この時も心は受け取っていなかった・・・苦笑)
その次に感じたのは、「ソーシャルビジネス」という言葉に感じた違和感である。
創業者はかつて外資系企業で働いていたエリート金融マン。その彼が社会的地位と高収入を捨ててビジネスを立ち上げたことは素晴らしい。実際、番組で紹介されていた創業者はまだ若く、使命感に溢れ、なおかつ謙虚で爽やかな好青年だ。
インドネシアのスラウェシ島で生産されるカカオが買い叩かれる現状を何とかしたい、という思いからビジネスを通してWIN-WINの関係を作り、成功したいという想いは立派としか言えない。そして、それを実際成功に導いている姿はただただ尊敬に値する。
感じた違和感は、Dari Kに対してではなく、そのような社会問題をビジネスを通じて解決するのを「ソーシャルビジネス」と呼ぶことに。
と言うのも、全てのビジネスは社会問題を解決するために存在するから。
もちろん個人の利益のためのビジネスもあるだろうけれど、そのビジネスを社会が必要としていなければ存在し続けることはできないから。
そんなことをつらつらと思いながら番組を見ていた。
Dari K
コーヒーが豆の産地や焙煎・抽出方法によって風味が異なるように、カカオも産地や発酵過程、ローストの具合によってコク・酸味・アロマが変わってきます。Dari Kはカカオ豆の調達からこだわりました。カカオ栽培農家の方々と協力し合い、試行錯誤を経て最良の豆のみを輸入。素材を最大限に活かすために、生カカオ豆の焙煎から工房での一貫した手作り。焙煎したてのカカオで作るフレッシュなチョコレート。全ては美味しいチョコレートのために。
いつかまた食べてみたいと思った。