連日のハードスケジュールで疲れ切っていた子どもたちは昨夜からまるで丸太のように朝までぐっすり("sleep like a log")。
目覚めてからは念願のプールで暫し夢中になる。
11時過ぎにチェックアウトを済ませ(あまりの税の種類の多さと金額の高さに閉口しつつも)、
今日の目的地、メキシコ ティファナに向かう。(当初の予定ではSea World に行く予定だったが、朝寝坊と週末/平日で料金の差があまりにも大き過ぎることを発見し、急遽日程変更した)
405、サンディエゴフリーウェイは途中何度も大渋滞。普段2時間で行くところをゆうに3時間は超えてきた。
アメリカ側の国境近くのアウトレットに車を停め、歩いて国境を目指す。(フリーウェイで危うく国境を越えそうになって肝を冷やす。何とか"Return to USA"で戻れて胸を撫で下ろす)
国境を歩いて渡る瞬間だ。
入国審査は一応ある。簡単な質問に答え、パスポートに入国スタンプを押してもらい、ヒスパニックの世界に立ち入る。
そこはまた別の世界だ。
ティファナのセントロ(ダウンタウン)まで歩こうと思ったが、道を聞くたびにタクシーに乗った方がいいと言われ、タクシーを捕まえることに。
とっても気のいいあんちゃんで気持ちよかった。
セントロ(ダウンタウン)は以前に比べて大きくなっていて、タクシーの運ちゃん曰く、昔よりも入国審査の場所から離れたとのこと。
街の雰囲気は明らかにアメリカのそれとは違う。
かなり遅めの昼食は5時を過ぎていた。二階の眺めのいい席が取れる年季の入ったお店にした。
ウェイターのおじさんは典型的なラティーノ。息子をプレジデント! 娘をプリンセス!と呼んで、疲れ気味の2人の笑顔を引き出そうとする。 観光地のサバイバル日本語&おもてなしはなんだかんだ言って、感じはいい。
お土産もののおじさん(マスター?)も同じだ。精一杯のサービス精神で必死に売り込みを見せる。それに乗ってか乗らされてか、子どもたちもお土産にちっちゃなギター(ウクレレと呼ぶよりはおもちゃのギター?)をそれぞれ選んでご満悦。
ダウンタウンからタクシーを拾って再び国境へ。
ハプニングはタクシーを降りて、入国審査の列を探している時に起こった。
(アメリカへの)入国審査には1時間とも3時間かかるとも言われていて、心配しながらその方向に歩いていると、ガタイのいいにいちゃんが声をかけてきた。話を聞いてみるとマイクロバスに乗ると国境を越えられる、あの列に並んだら3時間はかかる、1人6ドルでどうか?との話。虫が良すぎるとは思いつつも警察の前で声を掛けられたこと、その人も最初は警察官かと思う風貌だったこと、子どもたちの疲れがまだ残っていたこともあって、話に乗ることにした。ついていくと確かにマイクロバスがすぐ近くに止まっていて、既に満員状態になっていた。
入口近くのメキシコ人たち数名に声を掛けられ席を譲ってくれるとすぐに出発。半信半疑ながらも家族4人で24ドルは3時間並ぶのが20分で済むのならありがたい、と感じながら車の行き先を見守った。
すると、ぐるりと周辺を回って、結局元の場所へ戻ってきた。メキシコ人の乗客は何の文句も言わずにバスを降り、列に並び始める。呆然としながらも最後尾に並び、困惑しながら3時間待つ覚悟を決める。同乗していたアメリカ人4人組のあんちゃんたちも同じ感じで文句を言っている。
列は3列あってバスから降りた人たちの列は他の列よりも遥かに短いみたいでもある。結局1時間で入国審査を受けられた。(と言うことはやっぱり正解?!)
やったあ! 戻ってきた! 普段なかなか味わえないちょっとした冒険だった。
メキシコ人たちは8時を過ぎた時間に国境を越えて自国に帰っていく。毎日通勤を国境を越えて往復しているのだろうか。そんな疑問が頭をよぎりながら、車に向かって歩みを速める。
ホテルはサンディエゴ郊外にあるホテル。とてもアメリカチックで心が安らぐ。
緊張感が解けたからかみんなお腹が空いたようで近くのタコベルに買いに行く。(そう。今日はメキシカンデイなのだ)
ちょっとした宴を開いて明日に備える。
おやすなさい。