硬い事実

 

“hard fact”

 

という表現がある。

 

「厳然たる事実」とか「動かしがたい事実」と訳されることが多い。

 

不都合な事実はつい隠したくなったり、勝手な解釈をつけて捻じ曲げたくなるもの。

 

それは人情。

 

気持ち的に、情的に、物事を捉え、判断し、動くのが人間であり、幾ら理性や合理性を並べ立ててもそう簡単に変えることはできない。

 

しかし、百歩譲って個人レベルは致し方ないとしても組織となると話は変わる。

 

上場企業や公的機関、ましてや国家レベルの話になれば、感情論を持ち出すのはナンセンスであり、公正さの観点から考えても絶対にあってはならないこと。

 

ハードファクト(硬い事実)から目を逸らさず、現実を見つめ、より良い未来に向けて最善の対応を取るしかない。

 

捻じ曲げられた事実への対応策は現実とは異なり、的を外したものになり、第二次第三次の被害を引き起こすことになりかねない。

 

硬い事実は噛めないし、飲み込むのも一苦労だろうけれど、そこから始まるしかないのだ。

 

事実に、現実に、向き合う勇気を振り絞って立ち向かうしかない。