衰退への誘惑

 

衰退も悪くないのではないか。

 

かつては栄華を極めたポルトガルやスペインがなだらかな衰退を気にする様子もなくそれなりに存在感を示しているのだから日本も同じであってよいのではないか。

 

むしろジタバタすることなく衰退という老化を受け入れ、楽しむ方がよいのではないか。

 

そんな論調がここにきて見られるようになってきた。

 

100%反対するわけではないけれど、その誘惑に負けてしまうと取り返しがつかない気がしてならない。

 

落ちるところまで落ちればいい。底につけばあとは上がるだけなのだから・・・は、弱肉強食の世界では通用しない。

 

弱くなれば、その好機を逃すまいと強者が牙を剥く。

 

ナイーブであってはいけない。

 

タフでなければ。

 

衰退の誘惑にだけは負けてはならない。