低空飛行

蔦屋書店で平置きされている本の表紙とタイトルに惹かれて買ったら大当たりだった。

建築家の原氏による本は副題である「この国のかたちへ」で表されているように衰退しつつあるこの国の成り立ちと可能性に言及した上で斬新かつ骨太の提案がなされていた。

 

その視点のユニークさと日本の地理的ユニークさが巧妙かつ豊かな言葉で表現されていて、一文字一文字、一行一行読むという読書の醍醐味を味合わせてくれ、なんとも心地良い。

 

タイトルの「低空飛行」は、衰退する日本が最近流行りの成長志向でなくてもそこそこでいいじゃないか的な内容と思わせつつ、実は実際の低空飛行をすることで、この国のかたち、三分のニを山に覆われ、四面を海に囲まれた、特に海岸線のユニークさが語られ、この国についての解像度の高い分析と提案を表していた。

 

苦しい時に新しいことを探すのではなく、改めて自分の価値を見直すことの重要性を感じさせてくれる。

 

日本も、我々も、ここまで存続してきたのには理由がある。

 

ここからも存在し続けていくためには自らの真の価値を知る必要がある。

 

そのためにも自らを解像度高く分析し、未来への準備をしっかりしていきたい。