三寒四温(さんかんしおん)
なんと美しい語感を持つ言葉だろう。
「はてなキーワード」によると、
冬から春に変わる時期の寒暖の周期を表す言葉。3日間寒い日が続いた後、4日間は暖かい日が続く。「三寒四暖」ということも。寒気をもたらす低気圧と、暖気をもらたす高気圧が交互に往来する時期であり、周期的な気温の変化を繰り返す早春の気候を表現している。寒暖差に体調を崩す人が多い時期でもあり、健康に留意するようにとの戒めを込めて使われることも多い。
「さんかんしおん」という響きもさることながらその季節感や人を思いやる気持ちに日本人らしさが表れていて、お気に入りの日本語。ところが、今回ブログに取り上げるために調べてみると意外な事実が判明した。
「ウィキペディア」によると、
もともとは中国北東部や朝鮮半島における俚諺であって、シベリア高気圧の勢力がほぼ7日の周期で強まったり弱まったりするからと考えられている。しかし、日本付近の天候はシベリア高気圧だけでなく、太平洋の高気圧の影響も受けるので、三寒四温が日本でははっきりと現れることはなく、一冬に一度あるかないかという程度である。
日本の風土や日本人の感性から生まれた言葉かと思っていたら、意外や意外、そうではないとのこと。
しかし、よく考えてみると、漢字や明治維新の文明開化、戦後の驚異的な復興を持ち出すまでもなく、外来のモノを取り込み、「日本化」することが得意なこの国、日本人には美しい言葉とその概念の輸入など朝飯前ということだったのだろう。
今日は3月15日。
この時期、暦上は春とは言え、まだまだ寒い日は珍しくない。今朝も霰(あられ)が降っていたし、この寒さもあと数日は続くとのこと。もうしばらくは冬のコートが手放せなさそう。
寒い日が三日あって、温かい日が四日続く。それを繰り返しながら少しずつ温かい日が増えていき、やがて本格的な春が到来する。
体調管理に気をつけて、希望あふれる桜の季節を迎えたいものだ。