もうすぐ宇宙旅行

宇宙旅行が身近になりつつあるのをご存知だろうか。



なんと今年中にも民間企業による宇宙旅行が実現するのだという。



NHKのサイエンスzeroという番組で詳細を知った。
http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp381.html



国が莫大な資金を投じて行ってきた巨大プロジェクト、宇宙開発に民間企業が続々と参入している。奇想天外なアイデアで課題を次々と克服し、低コストで誰もが簡単に行くことのできる宇宙旅行が紹介されていた。



場所はアメリカはニューメキシコ州にあるスペースポート。商業用としては世界初の「宇宙港」が建設されている。



航空宇宙エンジニアであり、民間宇宙旅行のパイオニア、伝説の人物とも評されているバート・ルターン氏の夢が叶う場所でもある。彼の開発したスペースシップ2は飛行機の形をした輸送機に取り付けられていて一度に6人を乗せて宇宙に行くことができる。地上からの高度110kmを目指し、機体は音速の4倍以上のスピードで上昇する。およそ2分半後、憧れの宇宙空間に到達し、無重力空間を体験できる。



フライト時間は約2時間。無重力空間を体験できるのが約4分間。



費用は20万ドル(約1600万円)だ。



ここで気力を萎えさせてはいけない。



どのように民間での宇宙旅行が可能になったのか、その開発の裏側を見てみよう。



民間有人宇宙飛行が2004年に世界で始めて成功。衝撃的なニュースが世界を駆け巡った。



「新しい技術的な挑戦をすることが最大の喜び」 そう話したのは前出の航空宇宙エンジニア、宇宙船の開発者であるバート・ルターン氏。



約20年前に手作りの飛行機のテストから始まった宇宙開発は2001年に本格的な飛行機制作に移り、ロケットエンジンの開発もハイブリッドエンジン固体燃料と液体酸化剤を組み合わせることで解決。発射方法には輸送機が宇宙船を抱えたまま飛び立ち、高度15kmまで上昇したところで宇宙船を切り離し、エンジン点火。離陸に燃料を使わずに済むことでコストを大幅削減できた。



最大の難関は宇宙空間から大気への再突入。宇宙空間には空気がほとんどないため降下する時の機体の制御が難しい。一度体勢を崩すと立て直しができずに落下してしまう。だからこそパイロットの操作なしでも自然に機体制御を行い、なおかつパラシュートを使わずに滑走路に着地できる方法を見つけたかったという。様々な試行錯誤を乗り越え、あらゆるデザインを考え、最終的にバドミントンの羽(シャトル)に行き着いた。シャトルが落ちてくる時は必ず羽が上を向く特性を応用し、機体の翼を上に折り曲げるフェザリングという方法を開発。その結果、翼を立てることで重い胴体は自然と下になり、立てた翼にある尾翼が機体の横回転を押さえ、更に翼を折り曲げることで降下するスピードを抑えることもできた。宇宙船は高度17km降下したところで翼を元に戻し、グライダーのように滑降し着陸する。



2004年6月21日、11000人の大観衆に見守られ、スペースシップ1が人類史上初めての民間宇宙旅行を成功させた瞬間だ。 



一昔前までは夢物語だった宇宙旅行が目前に迫ってきた。日本でも「クラブツーリズム社」にて予約を受け付けているそう。



興味のある方は是非一度ホームページを訪ねてみられたらよい。



「宇宙旅行のご案内」


大気圏を超え、高度110kmの宇宙空間へ。
宇宙船のパノラマウィンドウからは、漆黒の宇宙空間、透明は光を放つ星たち、
そして、青く美しい地球をご覧ください。
http://www.club-t.com/space/main.htm