ちょうど1週間前の日本経済新聞の記事に目を丸くし、次に釣り上がった。
税金無駄遣い5290億円 昨年度、過去2番目
検査院報告 復興予算を重点検査へ(2012-11-03)
会計検査院は2日、国の2011年度決算の検査報告をまとめ、野田佳彦首相に提出した。税金の無駄遣いなど経理処理が不適切と指摘したのは513件、計約5296億円。金額は前年度比1.2倍で、09年度(約1兆7904億円)に続き過去2番目に多かった。
14年度の消費増税を控え、税金の使途に関する国民の視線は厳しくなっている。検査院は今後、「被災地と関係が薄い」との指摘が出ている東日本大震災の復興予算について重点的に検査し、問題があれば順次公表する。実質国有化された東京電力についても、政府が認定した総合特別事業計画の履行状況などをチェックする方針だ。
11年度の検査報告は、複数の独立行政法人で不要な余剰資産を抱えていることを指摘したため、全体の金額が膨らんだ。団体別では、都市再生機構が約937億円と最多。高速増殖炉原型炉「もんじゅ」に関連する休眠施設を指摘された日本原子力研究開発機構が約831億円で続いた。
省庁では、総務省が約743億円。長期間放置された郵便貯金などを収益計上した郵便貯金・簡易生命保険管理機構の利益剰余金約607億円が大半を占めた。次いで農林水産省約462億円、経済産業省約390億円の順だった。
震災の復旧・復興事業では、遅れが目立つがれき処理について、直接市町村に交付される補助金と県を経由するものの2種類それぞれで申請手続きが必要になっていると指摘。市町村や県の事務負担が少ない助成方法を検討するよう求めた。
耐震化状況では、東海地震などで被害が想定される15都道府県で対策が必要な海岸堤防の約6割で耐震工事が未実施であることなどを指摘した。
指摘した金額のうち、税金の無駄遣いなど支出面が計約5120億円、税金や保険料の徴収漏れなど収入面が計約175億円だった。以上
どうしてここで「以上」なんだ!
と突っ込みを入れないわけにはいかない。
無駄遣いがわかったならそれを指摘して終わりではなく、そこからどうするかが大事なのは小学生でも知っている。
会計検査院の仕事はここまでなのだろうけれど、国民が知りたいのは、報告を受けた野田首相がどうするのか、政府がどう対応するのかだ。
あらら・・・
無駄遣いに怒りが向くはずだったのに、中途半端な記事に矛先が変わってしまった。
事実を事実として報道することが新聞を代表する報道関係者の大切な仕事。そこに記者や新聞社の色眼鏡は必要ない。
しかし、ニュースを読んだ読者が次に知りたいと思うことを先回りして調べ、報じることもまた大事な使命なのではないか。
この記事自体には報告書提出後の想定や予想はいらない。別のコラムとしてこれまでの会計検査院の調査結果がどう扱われたのか、無駄遣いにメスが入ったのかを追跡調査し、その結果を元に今回の過去2番目に多い無駄遣いがどのように改善されるべきかの指針が示されてしかるべきではないか。
5296個の無駄遣いではなく、5296億円の無駄遣いなのだ。
その費用は国民の血税なのだ。
国民よ、
いい加減に目を覚ます時ではないか?
日経新聞社にも苦言を呈そう。