電車の中で歓声が上がった。
うとうとから一気に現実世界に引き戻され、何が起こったのか一瞬わからなかった。
悲鳴ではなく、歓声。
そして、乗客のほとんどが身を乗り出すように片側の窓から外を見上げている。
飛行機だ!
複数の
ジェット機が真っ白な飛行機雲を引きながら自由自在に空を駆け巡っている。
抜けるような青空に鮮やかな絵を描いていく。
姫路駅に着くとそこは人で溢れかえっていた。
5年半をかけた平成の大修理を終え、
世界遺産姫路城がいよいよ明日グランドオープンする。
その記念式典の予行演習が行われている。
駅から降りて正面に聳え立つ姫路城を一目見ようと歩きていくと・・・
多くの人々がごった返していた。
平成の大修理を終えて、
新しい時代が始まる。
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姫路城の修復完成を祝う記念式典の一環で3月26日、航空自衛隊ブルーインパルスが祝賀飛行を行う。前日の25日にはテスト飛行が行われ、多くの市民が見守った。(姫路経済新聞)
ブルーインパルスの正式名称は宮城県松島基地の第4航空団に所属する「第11飛行隊」で、空飛ぶ広報室として多くのイベントで鮮やかな技を披露している。同チームが姫路城上空を曲技飛行するのは、昭和の大修理が終わり「姫路大博覧会」が開かれた1966(昭和41)年以来49年ぶり。
披露する演目は5機が傘型隊形で進入して上空で5方向に散開する「サンライズ」、6機が三角形の隊形で進入して上空で1周旋回する「デルタ360°ターン」、2機が進入してハートを描く「ビッグハート」など5種目を予定。
テスト飛行の際は見学に多くの市民が駆け付け、姫路城、姫路駅付近では交通渋滞が起きるほどだった。「飛行音がゾクゾクしてかっこ良かった。雲一つない天気になってほしい。本番が楽しみ」と、市役所の近くのビルの屋上から見学していた姫路経済新聞の長沼実侑紀編集長。
式典当日は、ブルーインパルスの実況中継を三の丸広場で行い、大手前公園や家老屋敷跡公園でも行うほか、FMゲンキ(79.3MHz)でも生中継する。
飛行時間は10時から10分間。