間違い電話から

 

携帯電話が鳴った。

 

画面を見ると大学時代の友人から。

 

何年も連絡を取っていなかったからどうしたのかと思いつつ出た瞬間切れた。

 

すぐにかけ直すと、

 

「どうしたん?」

 

「え、かけ直してるんだけど・・・」

 

「・・・ごめん、こども」

 

「あ、そうか。何歳になるんだっけ?」

 

「3歳」

 

「早いなあ。まあ、うちもだけど。でもやっぱりほかんちのこどもの方が早く感じられるなあ」

 

そんなやり取りをした後、「元気してる?」 「最近どう?」

 

そんなこんなで10分ほど話すことに。

 

最後にはお互い忙しいけれど、飲みに行く機会を作りたい、そんな話になった。

 

こどものいたずら(遊び)から始まった間違い電話だったけれど、しばし旧交を温められほんわりした気分になった。

 

この世界には目には見えない、でも確実に存在する関係、絆がある。


それらに気づく「きっかけ」は至る所にある。


注意深く探したい。