2016年の 月一企画は「バズワード」(=注目の言葉、流行り言葉、時代を表すキーワード)を選んで考えてきた。
月一パスワード -ドローン-
月一パスワード -フィンテック-
月一バズワード -アクティブラーニング-
月一バズワード -AR 拡張現実-
月一バズワード ーIoTー
月一バズワード ーダークツーリズムー
月一バズワード -シェア経済-
月一バズワード ーコト消費ー
月一バズワード ーインバウンドー
「後から振り返ったら2016年を象徴するような、そんな言葉、コンセプトを探しては考えてみたい。」
1月にそう書いた思惑はある程度は叶っているように思える。
科学技術、特にインターネットを基盤にしたIT(Information Technology), ICT(Information & Communication Technology)分野の進化が著しく、それが社会に及ぼしたインパクトの強さが目立つ年になった。その最後に選ぶバズワードは"AI" (Artificial Intelligence)=人工知能が最もふさわしい。
AI(人工知能)という言葉が巷に溢れるようになったのはこの1、2年だろうか。もっと前から言葉はあったし、予言的、観念的に使われることは20世紀初頭から始まっていた。それが身近に感じられるようになったのはアマゾンの「おすすめ機能」やiPhoneのSiri、ソフトバンクのペッパー(人型ロボット)、IBMのワトソン他でさらに広がり、最近では「ディープラーニング」という新しい学習方法を身につけ、よりリアルに、より人間の役に立つようになり始めている。
我々人間の生活がより便利に、より効率よくなるのは望ましい。
しかし、いつか人工知能が我々人間を超えていくことも想定しておかなければならない。
ジョージ・オーウェルの1984年や2001年宇宙の旅、ターミネーターシリーズのように人工知能が人間を超え、危害を加えるようになったり、人間を支配しようとしたりことも夢物語ではなくなり始めている。
実際、「シンギュラリティ」(Technological Singularity、技術的特異点)が一部の科学者や知識人の中で取沙汰され、現実味が増している。
技術的特異点(ぎじゅつてきとくいてん、英語:Technological Singularity)、またはシンギュラリティ(Singularity)とは、人工知能が人間の能力を超えることで起こる出来事[1][2]とされ、テクノロジーが急速に変化し、それにより甚大な影響がもたらされ、人間の生活が後戻りできないほどに変容してしまうとする未来予測のこと[3]。未来研究においては、正確かつ信頼できる、人類の技術開発の歴史から推測され得る未来モデルの限界点と位置づけられている。
車の運転にナビが欠かせなくなっているように、膨大なビッグデータはiOtの進化で幾何級数的に増え、統計学とAIの進化で人生のナビを手放せなくなる日がいつかは来るのではないか。
自分で自分の人生を決めない、決められない、決めない方がいい、
そんな人生は生きる価値があるのだろうか・・・
実はその思考も既にビッグジョンに決められていることも知らずに・・・
AIという自ら作った大きな大仏の掌で既に踊っているとも気づかずに・・・