今年の月一企画はバズワード=流行言葉を選んでそれについて考えてみるというもの。
8月は「アクティブラーニング」を選んでみました。
アクティブラーニングとは、一方向的な授業で知識を詰め込む個人学修ではなく、グループ学修を活用した体験型の学修スタイル。 参加者はリアルな教材をもとに受講生はグループに分かれて課題にどう対応すべきかを議論することで、一人では思いつかなかった視点や考え方に気づくなど有意義な学修体験が可能となります。
この話を進めるためには文科省が出している「学習指導要領」について触れなくてはなりません。
そもそも学習指導要領とは、幼稚園から高校までの学校が各学年で教える教科内容を定めたもので、これに基づき教科書が作成され、教師が教えるベースとなるものです。日本の教育の公平性、基準となるものと言ってよいでしょう。
現在の学習指導要領のメインテーマは「生きる力」で、文科省のホームページによると、
生きる力を育むために、子どもたちの未来のために。
現在の学習指導要領は、子どもたちの現状をふまえ、「生きる力」を育むという理念のもと、知識や技能の習得とともに思考力・判断力・表現力などの育成を重視しています。これからの教育は、「ゆとり」でも、「詰め込み」でもありません。次代を担う子どもたちが、これからの社会において必要となる「生きる力」を身に付けてほしい。そのような思いで、現在の学習指導要領を定めました。「生きる力」を育むためには、学校だけではなく、ご家庭や地域など社会全体で子どもたちの教育に取り組むことが大切です。子どもたちの未来のために。
それが10年振りに改定されます。
実際の施行は平成32年や33年からになるようですが、今月月初に開かれた文科省の中央教育審議会特別部会が審議のまとめが公表されたので長文ですが興味のある人は是非読んでみてください。
その改定の中で出てくる言葉が「アクティブラーニング」であり、文科省も現場も教育業界も熱い視線を送っているようです。
若干言葉が独り歩きしている感は否めませんが、いわゆる詰め込み教育からゆとり教育になり、それを世界の動き、社会の動きと照らし合わしながら求められる社会人像、人間像をイメージしてできた学び方と言えるのではないでしょうか。(冒頭の定義どおり)
より噛み砕くとともに自己流に表現してみると、
他者から一方的に教えられるのではなく、自分の興味や好奇心を刺激しつつ、自ら動き、自ら学び、更にそれを一人で行うのではなく、他者を巻き込んで学びの質を高め、広げていく学び方
であり、そのプロセスを通じ、実際の学びを得ることで、知識や知見だけでなく、「アクティブラーニング」自体を自分のモノにすることで社会に出てからの本当の学びや激動の時代にも生き残っていける力となる、
そのように考えています。
今回のテーマを考えるときに改めて文科省のホームページを見て(わかりにくい、探しにくいはあるけれど)、たいへん参考に、勉強になったのでもしよろしければこちらにも目を通されるとよいでしょう。