可笑しさセンサー



もののあわれを感じるにはそれなりの時間と経験が必要なのと同じように、



物事の可笑しさを感じるにはそれなりの修業が要る。



誰もがわかる滑稽さには誰もがわかるだけの軽さしかない。



価値があるのは、一見普通に見えることに可笑しさを見出すこと。



そのためには物事を一面から見るのではなく、多面的に立体的に見る訓練が要るし、物事の表面だけを見るのではなく、奥に隠されたものを見通す力が要る。



何より先に、そこに必ず可笑しさがあることを感じ取るセンサーが要る。



可笑しさセンサーを磨かなければならない。