太陽が沈んだ理由

昨日のブログで「舶来品の逆襲」というタイトルで海外メーカーの日本進出について考えた。
http://d.hatena.ne.jp/norio373/20130328



最後には日本メーカーの逆襲に期待していると締め括ったものの、状況は靄に包まれてまだ何も見えない。



世界を席巻した”Made in Japan”が海外メーカーにとって代わられた原因は、複合的かつ固有の問題に起因するのだろうが、一消費者、一社会人としての意見が許されるのであれば下記の3つを挙げることになる。


  • 技術が技術だけで進化し、消費者視点が失われてしまったから。

  高機能を追究するがあまりデザインや使い勝手が二の次になってしまった。TVのリモコンを見るたびに多過ぎるボタンにため息が漏れたことが顕著な例。あとは技術屋さんに力があり過ぎ、マーケティングや営業との情報共有、同じ方向を向いてモノ作りをする視点が欠けていたことも大きいのではないか。要約すると、企業内の部門間コミュニケーションの欠如と企業内ヒエラルキーの弊害と言える。


  • メーカーの社員がサラリーマン化してしまったから。

  サラリーマン化した社員はリスクを取らない。目線は消費者から離れ、自然と上司に向き、社内に向いてしまった。成功を指向するよりも失敗を極度に恐れるようになり、チャレンジすることがなくなったから。


  • 国内マーケットしか見ていなかったから。

   1億2000万を越すそれなりの大きさのマーケットがあり、ほどほどの競争を生き残れることで満足感があったから。
   人類史上最速のスピードで進む少子高齢化の対応に遅れを取っていることも大きな一因かもしれない。そして、世界の多種多様な文化を背景とするニーズや嗜好に対応しきれなかったから。



結局のところ、成功に胡坐をかくようになったから。それまでの成功の方程式に固執するようになったから。に集約される。まさに「失敗の本質」である。



これが太陽(日)が沈んだ理由。



反対に自分達の成功を一時的なものと捉え、自らを否定し、変わり続け、チャレンジを続けた企業の多くは世界でも一目置かれる企業に成長している。トヨタしかり、ホンダしかり、キャノンしかり、ユニチャームしかり、キッコーマンしかり・・・



我々の中に成功例があるのだから、これを参考にしない手はない。



「太陽が沈んだ理由」を見極め、



対策を練り、



成功への仮説を立てれば、あとは辿り着くべきゴールを目指して他者の成功例を参考にし、



必死に取り組むだけだ。