安定という幻想

 
 
安定を求めるのは人間の性(さが)。
 
 
周りを見渡しても(隣の芝は青く見えることはあっても、よおーく見てみるとうちの芝とそう変わりがない)、過去を振り返っても「安定は幻想」でしかないことがわかる。
 
 
我々は今この瞬間を生きていて、その瞬間は常に上昇しているか下降しているかのどちらかしかない。
 
 
常に上がるか下がるかのどちらか一つしかなく、一定、安定することはない。
 
 
逆に言えば、
 
 
上っているから安心してはいけないし、
 
 
下がっているからと言って悲観する必要もない。
 
 
安定は幻想であることを心に留めてさえいれば、たとえ良くなっても天狗になることはないし、悪くなったからと言って絶望することもない。
 
 
安定が幻想であると心に刻むことこそが、心の安定のための一番の方法かもしれない。