暴走する消費者

 

問題を起こした会社が謝罪会見を開き、あまりにも簡単に、みんながみんな同じように謝罪することについて昨日のブログに書いた。(謝罪の安売り

 

そこに心がこもっているようには見えないと締め括ったけれど、すぐに謝罪する会社を単純に非難したいわけではない。(原因究明、今後の対策に関する説明責任は当然あるし、消費者保護が大事なことは言うまでもないけれど、企業は企業で火消しのため、防衛手段としてやむを得ず行っている側面も承知しているから)

 

その裏側に「暴走する消費者」がいる。

 

インターネットの進化により消費者=個人の力がかつてないほど高まってきている。
 
 
組織(企業)が個人を搾取し、虐げてきた長い歴史の中で初めて個人が力を持ち始め、匿名性という透明マントを纏い、組織(企業)に立ち向かおうとしている。あたかも巨大な悪を懲らしめんとばかりに。


単なる恨みつらみを晴らさんとばかりに。


かつて弱者であった個人がネット上で組織を叩き、火をつける。
 
 
同様に、弱者と感じている他のネットユーザーたちが呼応し、炎上に手を貸す。
 
 
マスコミが新聞、雑誌、テレビを使ってさらに炎を煽る。
 
 
消費者が暴走する。
 
 
一連の異物混入問題に関するビートたけしのコメントが印象に残った。
 
 
「昔は虫が入ってたら『あたり』って言われたけどなぁ」
 
 
食品への異物混入騒動はもちろん改善されなければならない問題とは言え、一斉にあげられた悲鳴は度を越している印象は否めない。


人間の行いにはミスが付き物。致命的なものでない限り、個別対応でもよいのではないか。(100%を目指すことにかかる費用は莫大。そのコストを我々自身が負担することも併せて考える必要ありということ)


STAP細胞問題然り、ベネッセの個人情報流出問題然り。
 
 
完璧主義に走りがちな国民性のマイナス面を心の片隅におき、


暴走し始めたと感じたら、


ブレーキを踏むことも時々は思い出したい。