2015年3月末時点の国の借金が1053兆円となった。
あまりに大きな数字過ぎてピンとこないかもしれないけれど、国民一人あたり830万円の借金を背負っているという計算になる。
2015年度の国家予算(案)は96.3兆円で、
そのうち年金や介護、医療にかかる社会保障費は31.5兆円を占め、地方交付税交付金等が15.5兆円、公共事業費6.0兆円、文教及び科学振興が5.4兆円、防衛費5兆円 その他9.5兆円、そして残りが国債費23.4兆円となる。
国債費は借金返済分なので実際の支出は72.9兆円でこれが実際に国が政策に使っている費用。
他方、国の収入は96.3兆円で我々国民が払っている税金が柱になっている。所得税16.4兆円、法人税11兆円、消費税17.1兆円、ガソリン、酒税などが10兆円、その他が5兆円、そして公債金が36.8兆円。
公債金は借金なので省いて考えると、59.5兆円が実際の国の収入。
単純に収入から支出を引くと13.4兆円のマイナスとなる。(72.9兆円-59.5兆円=-13.4兆円)
つまり、1000億を超える借金があるにも拘わらず、国の借金は今もなお毎年増え続けているというわけ。
数年前からこのブログでも何度も取り上げている話題だけれど、
ここにきてようやく議論が本格化してきたような気がする。(これまでにも問題点は数え切れないほど指摘され、危機意識の欠如が問題視されてきたにも拘わらず)
と言っても、議論は「借金を減らす」まで至らない。まずは増え続ける借金(利子ではなく)を止めることから始まっていて(「プライマリーバランスを取る」という難しい表現で国民を煙に巻き続けてきた)、
単純に言うと、
「2020年度に借金をせずに政策経費を賄うことを目標とする」
ということ。
しかも、その目標を達成するのは容易ではない。
内閣府によると、名目成長率が毎年3%を超え、税収が増え続けたとしても9.4兆円の赤字が残る見通しなのだという。
更に、それを実現するための数値目標も決まっていないという。
ここまで来たら本当にやる気あるの?と聞きたくなるけれど、大人の事情があるのだろう。
昨夜テレビ東京のニュース番組、ワールドビジネスサテライトを見ていてこの話題をできる限り視聴者にわかりやすく伝えよう、伝えたいという気持ちが痛切に伝わってきた。感心するとともにこの国が抱えている問題の大きさを再実感することになった。
この問題の根の深さ、処方箋についても語られていたけれど、長くなるので明日に持ち越したい。
「息つぎ」の後、再び息苦しくなる話題だけれど今しばらくおつきあいいただきたい。