滝壺に落ちる前に

 

昨日のブログでは日本の国家予算と借金、それが国民一人あたり830万に及ぶと書いた。(830万の借金

 

普通に考えると、それほど巨額の借金があるなら返済を考えるのだろうけれど、国を率いるほど頭の良い人たちもあまりの額の大きさと問題の重大さにまずは毎年増えている借金を止めることから議論をスタートさせている。

 

「2020年度に借金をせずに政策経費を賄うことを目標とする」

 

それも容易なことではないという。

 

昨日はここまで書いて時間切れ。字数オーバー。

 

今日はその続きである。

 

 

国であろうが企業であろうが個人であろうが、「経営」の原則は至ってシンプルだ。

 

収入と支出をバランスさせる。(もちろん借金せずに)

 

(バランスが取れていない現状を正常化させる)そのためには方法は3つしかない。

 

1.収入を増やす

2.支出を減らす

3.1と2の両方をする

 

国の収入を増やすためには景気を回復させて税収を増やすこと。そして増税

 

支出を減らすためには社会保障費の徹底的な合理化が必要。(人類最速で進む少子高齢化のために何もしなければ毎年1兆円が自然増となるらしい)国や地方を問わず公務員の削減も必須項目だし(また別の機会に考えたい)、公共事業費、防衛費も「徹底的な合理化」が必要なことは言うまでもない。

 

今回のブログのきっかけとなった一昨日のワールド・ビジネス・サテライトの中では社会保障費を削減するためのジェネリック医薬品の使用促進や空港や上下水道事業の民間参入で減らすというアイデアが出ていた。

 

問題はこれらの施策について「数値目標」が掲げられていないこと。

 

本来「数値目標」があるからこそ具体的な内容を考えることができるし、ポリシーミックス(政策ミックス)が出てくるというもの。

 

ここに来てギリシアの財政問題が再びクローズアップされている。債務不履行が現実味を帯びてきている。

 

日本は世界最大の債務を抱えているにも拘わらず、ギリシアのようにはならない、なんだかんだ言っても日本は大丈夫、的な意見も耳にするけれど、あてにはならない。

 

なぜなら、その理由とされている「日本の国債は円建て(自国通貨)だから債務不履行にはならない」(円を自国で印刷すればよいから)もおまじない程度にしか過ぎないから。1979年以降の世界において自国通貨建ての国債債務不履行近くまで売られたケースが21もあるのだという。(自国通貨故にお金を自由に印刷することで悪性のインフレが起きやすい)

 

そうは言っても、収入は幸いにも増加傾向にある。(景気回復、株高の恩恵で既に数年前に比べて税収は増えている。消費税は2017年4月に10%になることが決まっている)

 

支出も72.9兆円もあるのだから無駄遣いはどこかで絶対されているはず。濡れた雑巾の如くまだまだ絞ることはできるのではないか。少なくとも国民的な議論をもっと喚起すればできることは増えるはず。(消費税5%から8%への増税を国民がやむなしと感じたように)

 

さもなければ、日本はいつか破綻してしまう。

 

そうなると国民が持っている1600兆円の金融資産を使って穴埋めをしなければならなくなる。

 

一人あたり830万円の借金が現実味を帯びてくる。

 

現実にそれだけの額を一人ひとりが返済せざるをえなくなる。

 

国家破綻という滝壺に落ちる前に我々ができることはまだまだあるはず。

 

あ、今日はここで時間切れ、字数オーバー。

 

明日、三度この問題をよりわかりやすく、身近に感じられるよう具体的な例(「45年後の日本」と言われる財政破綻をした北海道夕張市ほか)を出して、引き続き考えてみたい。