「負けても頑張ったらそれでいいんだよ」
テニスで負けた小学5年生の娘にそう言うと、
「みんなそう言うんだけど、やっぱり勝ちたいな。勝ち負けがはっきりするのはしんどいけど、負けたら悔しいし、もっとがんばろうと思えるからその方がいいの」
と返ってきて、感心した。
「自分に立ち向かう勇気」とはまさにこれ。
曖昧さは日本人の良さの一つでもあるけれど、白黒つけない姿は同時になまぬるさや弱さの象徴にもなりうる。
だからこそ武道やスポーツが尊ばれる。
そこでは常に勝ち負けがはっきりしていて、勝つ者がいれば、負ける者がいる。
現実社会においては50メートル走をみんなで手をつないでゴールインすることはない。
我々は理想を目指すと同時に現実社会の厳しさも知らなければならないし、子ども時代はその準備をするための大切な期間。
勝ち負けがはっきり分かれる世界に身を置く経験は重要だ。
勝つために何ができるのか?
何をしなければならないのか?
そのために何をするのか?
それらを自分で考え、選び、やり通す。
そこには成長がある。