朝の情報番組で鬼怒川温泉にある廃墟ホテルが取り上げられていた。
高度成長期からバブル期にかけて増築改築を繰り返した巨大ホテルがバブル破綻を経て経営危機に見舞われた。
経営者が夜逃げした後も従業員が必死に運営を続けたものの少ない人数でのサービスは低下は免れず、客離れ、更なるサービス低下、経営破綻となり、その後、人が入らない建物は豪雪地帯ということもあって20年程で目も当てられない程の廃墟となっている。
川沿いに建つ巨大建築物が廃墟になっている姿は見るからに危なく、恐ろしげだ。
取り壊しを望む声が多いものの所有者がつかまらず、市も手を焼いているという。
危険性が高いと判断されれば市による取り壊しも法的に可能だそうだが、危険性の調査だけでも数千万円、取り壊しにはおよそ3億5000万円は下らないという状況で市は他にも廃墟が数十ある中で鬼怒川だけを優先させるわけにはいかないとコメントしている。
鬼怒川温泉ではここ5年で外国人観光客が倍増しており、更なる外国人観光客の誘致と一人旅の取り込みに力を入れているという。
今回取り上げられた鬼怒川温泉はあくまで一つの例でこれからこういうことがクローズアップされてくるはず。
東京からはなかなかわからない地方の衰退と厳しい現実に国自体で取り組んでいかなければならない。
戦いの開始のゴングが鳴ったばかりだ。
最後にコメンテーターの一人が言ったことが心にスーッと入ってきた。
「廃墟好きって最近増えてるんですよね。僕もそうなんですけど、安全性さえ担保されていたらひょっとしたら上手くやれるかもしれませんね。」
逆転の発想が必要だ。