常にがっぷり四つに組むのではなく、時には受け流す技術も必要だ。
そんな風に感じる時がある。
受け流す、聞き流すことは不真面目でも真剣さが足りないわけでもなく、コミュニケーションにおける高等技術。
全てのことに全力で取り組む姿勢はもちろん尊ばれること。
とは言え、全力だからこそ失うものがあるし、力を抜くことで得られることもある。
武術において「受け流す」ためには、相手の攻撃をよく見ていなければならず、自分の力と技術も正確に把握しておかなければならない。
人とのコミュニケーションも全く同じ。
相手の言うことを真に受け過ぎて立腹したり、傷ついたり、自分のペースを乱されたりしては元も子もない。心に余裕を持って、相手の発言や行動を軽く「去なす」(いなす)技術を身につけたいもの。
受け流す技術を自分のものにすることで、相手の力を利用して攻撃に変えることができる。
そのためにはリラックスしていることが前提条件になる。
心に余裕を持っている必要がある。