春の嵐

今日は日本列島に春の嵐が吹き荒れた。



季節外れの台風かと思うほどの強い風が吹き、ほぼ日本列島全域に暴風波浪警報が発令された。



その風は人が立っていられないどころかトラックさえ横転させるほどの強さ。



読売新聞社のニュースを紹介しよう。



急速に発達した低気圧が日本海を北東に進み、西日本を中心に3日午前から「台風並み」の暴風雨に見舞われ、各地でけが人も出た。

 午前11時現在、愛媛県伊方町で最大風速23メートル、最大瞬間風速30・3メートルを観測。関東は夕方から夜にかけてがピークで、最大風速25メートルの暴風となる見込み。気象庁は、交通機関の乱れや土砂災害、河川の増水などへの警戒を呼び掛けている。

 4日にかけて予想される陸上の最大風速は、西日本23メートル、東日本28メートル、北日本25メートル。4日正午までの24時間の予想降水量は多い所で、関東南部120ミリ、甲信100ミリ、関東北部60ミリ。

 強風によるけが人も相次いだ。愛知県刈谷市豊田自動織機刈谷グラウンドでは午前6時50分頃、同社陸上部監督の長谷川重夫さん(48)が強風で倒れた野球用ネットの下敷きになり、腰の骨を折る重傷。石川県能美市の県道では午前8時35分頃、自転車を押して歩いていた近くの無職田中敏子さん(82)が転倒し、頭を強く打って死亡した。同県警では強風にあおられた可能性もあるとみている。

 交通機関にも影響が出ている。日本航空全日空は3日午前11時30分現在、羽田と中国や四国、九州などを結ぶ便を中心に計243便の欠航を決定。JR東日本も午後から、首都圏で在来線の運行本数を減らすなどの対応を取るという。

(2012年4月3日13時13分 読売新聞)



JR新幹線も在来線も一部運休し、身近な交通の便に大混乱が生じた。



人々の足は大きく乱れ、ATMには長い列ができ、ホテルはあっという間に満席になった。



天気予報では昨日から注意を促していたにも拘わらず、台風とは異なる「低気圧」という言葉に人々が軽く、甘く考えていたということ。



天災ではなく、人災の部分も少なくない。



春の嵐は、



再び災害に対しての我々の注意心を喚起してくれた。



注意心だけで終わらせない。



行動に移す。



そのための追い風と捉えよう。



追加記事


14分の距離を7時間以上…立ち往生に乗客憤り
読売新聞 4月4日(水)0時30分配信
 急速に発達した低気圧は3日朝から西日本を襲い、同日午後には東日本でも猛威をふるって、交通機関が大きく乱れた。

 西日本への影響は夜になっても残り、ターミナル駅は、勤め帰りに足止めされた客らで大混雑した。瀬戸大橋上で7時間以上立ち往生した「マリンライナー」の乗客らは、疲れ切り、「なぜ出発前に止めなかったのか」と憤った。

 JR瀬戸大橋線の快速「マリンライナー27号」(5両)が児島駅(岡山県倉敷市)を出発したのは午後0時5分。その後、橋上の風速計が規制値の25メートルを超えたため、列車は、児島駅の5・5キロ先、櫃石(ひついし)島(香川県坂出市)付近の瀬戸大橋上で停止した。午後7時25分にようやく運転を再開し、坂出駅(同市)に到着したのは午後7時45分。14分ほどで着くはずが、7時間40分かかった。

 乗客によると、車内では「運転再開は未定です」との車内アナウンスが度々流れ、約170人の乗客に食べ物と水が配られた。強風にあおられて車体が揺れ、不安がる人や、腰が痛くなったのか、通路を歩き回る人も。JR四国によると、40歳代の男性と3歳の女児が気分が悪くなったという。

 坂出駅で降りた乗客は疲れた表情。大阪の取引先との商談帰りという坂出市内の建設業男性(52)は「JRは判断が悪すぎる。いいかげんにしてほしい」と、天候悪化を見込んで運行を中止しなかった対応を批判した。

 終点高松駅に午後8時12分に着いた岡山市の香川大3年生(20)は「立ち往生している間も風で揺れがすごくて怖かった」と話した。

 運休しなかったことについて、同社は、「運休が必要なほど風が強くなるのは午後2時以降と予想していた。経験がないほど急速に風が強まった。ご迷惑をかけ、申し訳ない」としている。
最終更新:4月4日(水)0時30分