頭の中に一つの考えを浮かばせる。
それをピンと弾き、どのように動くのか、広がるのか、分裂するのか、何かと結びつくのか、或いは、どこかに落ち着くのか、を見守る。
大体の場合、どこかに収まり、頭の中のノートにその時点の結論が書き込まれる。
するべきことリストやスケジュールに書き込まれればまだいい方だけれど、そうでない場合は、特殊なインクで書かれたメモは時として自分でも気づかないまま放置されてしまう。
それでも書かれた事実は残り、実行されない場合はいつの日かまた発射台に装填されることになる。
またピンと弾かれ、あちらこちらにぶつかり、他のモノに影響を及ぼし、上がったり下がったり、右や左に跳ばされ、最後には収まるべき場所に収まる。
「思考のピンボール」はゲームとしては楽しいかもしれないけれど、決してオススメできる遊びとは言えない。
強いて言うならば、取り上げた思考を弾き、様々な要素で叩き、ありとあらゆる可能性を試すことに進歩への道が隠されているということであろう。