鉄道マニアが多いことは常識として知っていた。
新しい新幹線がデビューする時やローカル線でいかにも古めかしい車両に乗る機会がある時はよくプラットフォームで写真撮影をしている人たちを見かけた。
今年の月一企画「今までに一度も買ったことのない雑誌を買ってみる」の5回目は「マニア」という言葉が昔からある「鉄道」に的を絞って書店に足を運んでみた。
すると・・・
この充実したコレクション!!!?
さあ、どれを選ぼう?
今までにない長い選考時間を経て、最終的に選んだのは鉄道マニアの定番「鉄道ファン」。
2012年7月号 特集:JR車両ファイル2012
おもむろにページをめくって、目次に辿り着く。
ページの右側には先月渋谷にオープンした「ヒカリエ」が聳え立ち、その下に東京メトロ銀座線1000系が走っている。
特集:JR車両ファイル2012は9ページ目から77ページまでの68ページが宛てられている。詳細をみると「電化目前の学園都市線と専用気動車のこと」「惜別・ED75貨物機」「さらばいにしえのジョイント音」他、素人には皆目検討のつかないような表題も少なくない。
特集以外も鉄道ファンには恐らく堪えられない(?)内容が続く。
車両のうごき2011ー2012
現在も活躍するJR旅客阿木車の国鉄系車両
小田急電鉄特急車の交代劇
富士急行6000系乗車記
新世代第三セクター鉄道9
JR団体臨時列車運転予定
形式図 JR北海道733系
JR旅客会社の車両配置表とデータバンク・・・
ページをめくると新緑の季節を背景とした色とりどりの電車の写真が美しい。また、どこのページにも「キハ」とか「サハ」とか「モハ」とか「100系」など、鉄道の専門用語が散りばめられていて微笑ましい。
そんな中、興味を惹かれた記事はこれ。「ICカード乗車券の現状」
SuicaやICOCA、PASMOやPiTaPaは知っていたけれど、これほど多くのカードが存在するとは知らなかった。
Kitaca(キタカ)JR北海道
TOICA(トイカ)JR東海
SUGOCA(スゴカ)JR九州
manaca(マナカ)名古屋交通開発機構
Ica(アイカ)北陸鉄道
Hareca(ハレカ)岡山電機鉄道、両備HDほか
PASPY(パスピー)広島電鉄、アストラムラインほか
IruCa(イルカ)高松琴平電気鉄道
ですか 土佐電鉄
Rapica(ラピカ)鹿児島市交
他にも事業者別のカードを挙げるときりがなくなるほど。
記事では全国的に広がるICカードは利便性を確実に高めているものの相互利用が限定的である点、途中下車に対応していないケースや新幹線への乗り換えに不便な点も指摘している。すぐの解決策があるわけではないものの将来的には解決の方向に向かうのではないかと楽観的に締めくくられていた。
電車は日常生活から切っても切り離せない社会のインフラである。
普段は水や電気にさほど注意を払わないのと同じように今まで電車について考える機会はなかった。
けれど、こうして改めて身近な対象にクローズアップすることで今まで見えなかったものが少し見えるようになった気がする。
もう少し時間をかけて雑誌を読んでみよう。
いつも乗っている電車の名前がわかるだけでも日常生活が少し輝きを増すのではないか。
そんな想いを巡らしながらもう一度、雑誌を手に取ってみる。
A4サイズ、厚さはゆうに1センチはあって、ずっしりと重い。
vol.52 615 通巻で615冊目。月刊として単純計算しても50年以上の歴史を誇る。
この堂々たる表紙と手にずっしりくる感覚は鉄道に関わる人たちの想いと歴史と伝統が詰まっているからだと理解した。
月一雑誌 バックナンバー
月一雑誌 −暮らしの手帖− http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120430
月一雑誌 −CARTA− http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120331
月一雑誌 −AUTOCAR JAPAN− http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120229
月一雑誌 −pen− http://d.hatena.ne.jp/norio373/20120131