新しい章の始まり

18年前の今日



その日に起こったことは今もなお鮮明に覚えている。



阪神淡路大震災の日。



あれから18年が経つ。



毎年1年ずつ重ねてきたにも拘らずここにきて急に「過去」になった感覚が生まれた。



コインを裏返したような、ページをめくるような、やっと前を向いて歩き始められるような感覚。



18という数字が持つ重さのせいなのか、18年経てば、生まれた子供も家を出て行くことも考えられるから、東日本大震災があったからなのか、日本の「失われた20年」から脱却できるかもしれない光が見え始めたからなのか、震災地区の住民の4割強が震災を体験していないという報道を見たからなのか、それとも単なる気分的なものに過ぎないのか。



何れにせよ個人的な感覚に過ぎず、震災で愛する人を失ってしまった人、障害を抱えてしまった人、財産、ビジネス、生きがいを失ってしまった人たちにとって震災が過去になることは永遠にない。



それでも生きている限り我々は前に進んで行く。



進んで行かなければならない。



どうせ歩いていくのであれば、



顔を上げ、笑顔で、前を見据えて、しっかりと歩いて行きたい。



新しい章が始まるのだから。



新しい章は自分で描くのだから。