読んで字の如く「ロシアを征服せよ」という意味が込められていた。20世紀初頭、日露戦争が始まる直前のこと。
日露戦争、第二次世界大戦後に国際信義上好ましくないとのことで「征」が「正」に変えられたらしい(日露戦争はともかく第二次世界大戦後に「正しいロシア」と読める字に変えるには忸怩たる思いがあったろうし、国際的な圧力があったことがうかがえる)。
尤も日本がそもそもそんな挑発的な名称を使用したことも驚きではあったが、ロシア側にも似たようなことがある。
ウラジオストクである。
日本海を挟んで北側に位置するロシアの都市。19世紀末にロシアが悲願だった不凍港を清から獲得し、ロシア語で「東方を支配せよ」という意味を街につけた。まさにそのままである。
「どっちもどっち」になってはいけない。