なかなか上手くならないこと

 
なかなか上手くならないことがある。
 
 
いつまでたっても上達しないことが。
 
 
筆者の数多ある「なかなか上手くならないこと」の一つにアイススケートがある。
 
 
それほど頻繁に行く機会はないけれど、滑る時はいつも真剣だし、全力投球。
 
 
誰かをお手本にしても、ゆっくり滑ろうと思っても、片足ずつ意識を集中しても、力を抜いても、手の振りや姿勢を気にしても、バランス重視でも、スピードを上げても下げても、視線の方向に気を配っても、心に余裕を持って優雅に滑ろうと思っても
 
 
なかなか上手くならない。
 
 
右足に体重をかける時はまだいいのだけれど、左足に体重をかけると頼りなくなってしまう。小さい頃怪我した足首を無意識にかばうからなのか、すぐにバランスを崩してしまう。
 
 
そんな言い訳がつい心の中に浮かんでしまう。
 
 
努力や工夫が足りないだけかもしれないし、あと一歩でブレークスルーがある可能性も否定したくないけれど、自分の心の中にある「なかなか上手くならないこと」のカテゴリーにもう仕分けしてしまっている気がする。
 
 
これが単なるスポーツであり、遊びと割り切ってもいいのだけれど、もしそのテーマが大事な仕事や大切な人間関係だとしたらどうだろう?
 
 
他人が悩んでいることならどうだろう?
 
 
リーダーシップや正確さ、忍耐であったり、気持ちの切替、目標達成のための計画と準備、そして行動・・・
 
 
それが誰かの「なかなか上手くならないこと」だったとしたら?
 
 
誰もが持っている「なかなか上手くならないこと」、
 
 
それを否定するだけでなく、寄り添い、その人の気持ちになって一緒にブレークスルーを探すべきではないかと思った。
 
 
筆者のアイススケートも誰かに習ってみると何かが変わるかもしれない。