背筋がゾッとした。
NHKスペシャル「NHKスペシャル | CYBER SHOCK<br>(サイバー ショック)狙われる日本の機密情報」という番組を観て。
インターネットが社会のインフラとなって久しい。
それは人々の日々の生活を変え、人生を変え、世界を変えた。
ほんの数十年前では考えられないような未来の世界を創り上げた夢のツールは、人類史における火や言葉と並べられるほど大きな発明だ。
そして、
火や言葉と同じように「諸刃の剣」でもある。
「インターネット上には全てがある」
そんな風に揶揄されるほどあらゆる情報がネット上にはある。
個人や企業や国家が血の滲む思いをして得た貴重な情報もまたサーバーに保存され、それらがインターネットを通していとも簡単に盗まれる。
そんなサイバーアタックに日本も晒されている。
慶應義塾大学の土屋大洋教授は警告する。
日本の競争力をどうやって削ぐかと考えている人たちからすれば日本の情報を早く取りたい、日本の技術を早く取ってしまいたい、そういう風に思っていてもおかしくない。
サイバー攻撃は史上最大の富の移転といわれたこともある。
日本が何十年も何百年もかけて気づき上げてきた富とか蓄積が一瞬にして失われるかもしれない。まさに国家の土台が失われていく蝕まれていくということ。
私もクレジットカード番号を盗まれた苦い経験があるけれど(ネット社会の洗礼 - おもしろきこともなき世をおもしろく)、まだまだ甘い認識しかなかったと反省させられた。
サイバー空間は未開のジャングルだ。
希少資源の鉱脈が至る所に隠されている反面、命をも脅かす危険が隣り合わせにある。
黄金郷を探す我々が手にしているのは諸刃の剣であることを忘れてはならない。