凸凹は「でこぼこ」と読む。
文字通り出っ張っているところがあって、引っ込んでいるところがある。
電池のプラスマイナスも山も谷も男と女も世の中にあるものすべての組み合わせは凸凹でできている。
優れたところと劣っているところ、黒い部分と白い部分、背の高い人と低い人、どちらがどうっていうことではなく、表と裏の両面があるからこそ成り立つものがある。
凸がいい時もあれば、凹の方がいい時もある。
トム・クルーズ主演の映画「ザ・エージェント」(原題:Jerry MaGuire)の台詞を思い出す。
"You complete me."
「君が僕を完全にする」
トム・クルーズ演じるジェリーがぎこちない関係になりつつあるレニー・ゼルビガーに向かって言う。
上記の直訳よりも感覚的にはこんな感じだろうか。
「君と一緒にいてはじめて僕は本当の僕になれるんだ」
凸があるから変わってると文句を言ったり、凹だから何かが足りず不満に感じたり、我々は知らず識らずのうちに完全な形を求めている。
凸凹が組み合わさることで完全な形になることを忘れて。
誰かがいることで完全な形になれることを覚えておきたい。