iPhoneが世界のどこよりも日本で受け入れられているのは日本人の高い美意識から来ている。
それは筆者の見解だけれど、何かを美しいと感じる感覚がこれからますます大事になってくると感じていたところ、こんなタイトルの新書を見つけた。
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書)
- 作者: 山口周
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2017/07/19
- メディア: 新書
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買って読んでみるとこれがドンピシャの内容でスマッシュヒット!
サイエンスが持ち込まれた経営では合理性という正解がコモディティ化され、競争力の源泉が別のもの、美しさに移っていくようになり、美意識を鍛えることが重要になる時代を迎えているという。
そんな時代に本来日本人はフランス人と並んで世界トップクラスの美意識を持っているにもかかわらず工業商業面では真の実力を発揮できていない。
それだけでなく、モラルや精神、魂のレベルの美しさを見失っておりそれが昨今の数々のデータ改竄等の不祥事に繋がっているとの指摘にもハッとさせられた。
美意識を高めるための具体的な方法は限定的な紹介ではあったものの様々な面で示唆に富む、元々経営にサイエンスを持ち込んだコンサルティング業界に精通した筆者の合理的でわかりやすい論理展開だった。
「美しくないのよねぇ」
会議用の机の並びを見て呟いたかつての上司の言葉が今も心の中に残っている。
人としての美しさ、内面の美しさも感じ取れる美意識を、
まずは自主トレで鍛えていきたい。